このコラムの監修者
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秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
競馬やパチンコ、競艇などのギャンブルや、高価な買い物など身の丈に合わない支出。
これらを繰り返してしまった結果、いつのまにか借金が返しきれないほどに膨れ上がってしまうことがあります。
ギャンブルや浪費が原因の借金は、ご本人にとっても後ろめたく、なかなか周囲の人に相談しづらいものです。
そのため、解決策を見出すのが難しくなります。
しかし、ギャンブルや浪費が原因の借金であっても、債務整理によって問題を解決できることがありますので、ためらわずに、弁護士に相談することをおすすめします。
この記事では、ギャンブルや浪費癖が理由で借金問題を抱えてしまった方に向けて、解決方法をご説明します。
ギャンブルや浪費が原因の借金問題の解決方法としては、主に次の手段があります。
それぞれの手続には様々な特色がありますので、問題のご状況によって適切な手段を選ぶ必要があります。
以下に、ギャンブルや浪費癖が理由の借金問題の解決にあたって、それぞれの手続の強みと弱みについて解説します。
任意整理とは、弁護士が債権者(銀行やカード会社、消費者金融などの借入先)と交渉して、借金の返済計画や金額などを変更する手続のことです。
任意整理は、次にご紹介する自己破産や個人再生と異なり、裁判所を介さずに行う債務整理の方法です。
そのため、自由度が高いのが特徴です。
借金の原因が何か?というのも、任意整理では問題になりません。
ギャンブルや浪費がほとんどであっても、任意整理なら問題なく実行できるのです。
また、任意整理は、個人再生や自己破産と異なり、「官報」に掲載されません。
(誰でも読める機関紙)
そのため、「債務整理したことを、絶対に誰にも知られたくない」という方にもおすすめです。
もっとも、任意整理では、借金の総額を大きく減らすことは難しいです。
基本的には、借金の全額を返すことになると考えたほうがいいです。
任意整理のイメージは、「もともとの返済計画を変更し、長期間(3~5年)かけて少しずつ返していく」というものです。
「原資がなく、少しずつの返済であっても難しい」という方の場合、任意整理はできません。
個人再生は、借金が返しきれなくなってきた方について、裁判所の力を借りて借金減額&返済計画見直しを行い分割返済していく、という手続きです。
個人再生は、自己破産と同じく、裁判所に申立てをし、それが認められることによってはじめて利用できる手続です。
次に記載するように、自己破産の場合には借金の理由がギャンブルや浪費であることがネックとなりえますが、個人再生では借金の理由は問題になりません。
個人再生では、任意整理と比べれば、減額される金額は大きくなります。
もっとも、借金のほぼすべてをなしにできる自己破産と違って、一部の借金(最低弁済額)については支払わなければなりません。
そのため、任意整理と同じように、返済能力が厳しい場合には利用できません。
個人再生の場合、任意整理と同じく、手元の財産を手放す必要はありません。
そのため、持ち家など、手放したくない財産がある方にも向いています。
ただし価値の高い財産があると、返済金額が上がってしまう可能性が出てきます。
自己破産は、自分の手持ち財産を原則としてすべてお金にかえて債権者への返済にあて、残った借金については免除してもらえる、裁判所を通じた手続です。
自己破産の最大のメリットは、借金のほぼ全額を免除してもらえるという点にあります。
もし、自己破産される方がめぼしい財産をお持ちでなければ、手持ち財産をお金に換える必要はありません。
反対に、高額な宝石、機械、ブランド品などがある場合には、それらは手放さなければならなくなります。
メリットの大きい自己破産ですが、ギャンブルや浪費が理由の借金については1つネックになるポイントがあります。
それは、ギャンブルや浪費が原因の借金であることは、自己破産において借金の免除が認められない要件(免責不許可事由)に該当してしまうことです。
では「ギャンブルや浪費が借金の原因の場合には自己破産をあきらめなければならないか?」と言うと、決してそうではありません。
免責不許可事由がある場合であっても、裁判所は、破産に至った経緯その他の一切の事情を考慮して、相当と認める時には借金の免除を認めることがあります。
(これを「裁量免責」といいます)
破産手続きの実務においては、よほど程度のひどい場合でなければ、裁量免責が認められている傾向にあると見受けられます。
もっとも、裁量免責を受けることができそうかどうかは、個々の事案によって異なります。
弁護士とよく相談し、自己破産という手続を選択するかどうかを判断しましょう。
ギャンブルや浪費が借金の原因であっても、様々な債務整理の手段によって、借金問題を解決することができます。
自己破産では免責不許可事由の問題となりえますが、ほとんどの場合、免責は許可されています。
弁護士に相談し、あなたに合った債務整理の方法をとりましょう。
このコラムの監修者
秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
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