このコラムの監修者
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秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
自己破産の最たる効果は、借金をなくすことができることです。
もっとも、その前提として、破産手続きにおいて、自己の財産のすべて(生活に最低限必要な分を除く)をお金に換えて、債権者に返済することになります。
自己破産をすると、そのことは「官報」という公的な機関紙に掲載されます。破産者の方の、住所や名前もそこに載ることになります。
なぜ、破産すると官報に載るのかというと、裁判所が免責を認めた場合に、債権者は異議を出すことができますので、債権者を破産手続に関与させるためなのです。
官報は、誰でも読むことができるものなので、破産したことが官報を読まれて周囲に知られてしまうのではないかと心配される方もいます。
たしかに、その可能性はないとは言い切れません。しかし、そもそも官報を毎日欠かさず読んでいるなどという人はほとんどいないでしょうし、そのうえ数多く乗っている破産手続の公告に目を通すなど、闇金業者でもない限り考えにくいでしょう。
自己破産をする場合、一定期間は特定の職業に就くことができなかったり、持っている資格を喪失したりすることがあります。その代表的なものは次のとおりです。
また、自己破産の手続において、破産管財人が選任された場合には、次のような制限を受けることがあります。
もっとも、これらの資格制限や住居の制限については、破産をしたらずっと続くというわけではなく、免責が確定すれば制限は解除されます。
自己破産をして免責を受けることができた場合、ほとんどの債務については免責されますが、すべての債務をなしにできるわけではありません。自己破産をしたとしても免責を受けることができない債務があるということも、念頭においておかなければならないポイントです。
自己破産をしてもなくならない債務としては、次のようなものがあります(破産法第253条)。
例:滞納している住民税や所得税、国民健康保険料、下水道料金など
例:故意に他人をケガさせた場合や、人の物を盗んだ場合の損害賠償債務などです。
例:未払いの婚姻費用や養育費
例:従業員への給料、従業員からの預かり金
例:罰金、過料、科料、刑事訴訟費用等。
自己破産をする場合、原則としては、破産をする人が持っているあらゆる財産は債権者への弁済に充てることになります。
もっとも、手持ち現金や家財などを洗いざらい持っていかれては生活ができなくなってしまいます。また、金銭的な価値が大きくないものについてまで換価するのは費用対効果の点で望ましくありません。
そのため、自己破産をする場合であっても、すべての財産が没収されるのではなく、一定の財産については手元に残すころができます。このような財産を、「自由財産」といいます。
どのような財産を自由財産で扱うかは、法律で規定されている部分を除いては、各裁判所ごとに独自の基準を設けています。
たとえば、東京地裁では次のような財産が自由財産として扱われています。
上記をご覧いただいて分かるように、20万円以上の価値があるかどうかで自由財産該当性が決まるものが多くあります。
各裁判所ごとの自由財産の取り扱いを知りたい場合、弁護士に相談する、裁判所に問い合わせるなどの方法で知ることができます。
自己破産は裁判所を通じて行う手続のため、形式をしっかり守らなければなりません。また、上記で解説したもの以外にも、様々なルールに基づいて手続が進められることになります。ですので、免責を獲得するためには、綿密な準備が必要となります。
自己破産の経験がなくどのように手続をすればよいかわからない、自己破産をしたらその後の生活がどうなるのかを知りたい、とにかく借金の取り立てを止めたいなどのお悩みがありましたら、まずは当事務所にご相談ください。
このコラムの監修者
秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
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