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リボルビング払いと自己破産

クレジットカードをご利用の方は、リボ払いを利用してお買い物をされている方も多いかと思います。また、クレジットカード会社からのダイレクトメールなどで、リボ払いを勧められることもあるでしょう。
このように、リボ払いは、クレジットカードをご利用の方にとって身近な存在です。もっとも、リボ払いは便利な手段であると同時に、安易に利用してしまうといつの間にか返済が困難な額になってしまい、場合によっては自己破産に陥ってしまうリスクさえあるのです。
この記事では、リボ払いの特徴や、リボ払いが自己破産につながってしまう理由などについて、解説いたします。
 

1 リボ払いとは?

(1) リボ払いの仕組み

リボ払いは、「リボルビング払い」の略称で、のクレジットカードカードの支払い方法の1つとして、すでにご利用の方も多いことでしょう。
リボ払いは、買い物代金や購入回数にかかわらず、毎月の支払金額をほぼ一定の金額に設定することができます。そのため、今すぐに欲しい物があるけれども、直近で大きな支出は控えたいという場合には便利な方法となります。
 

(2) 分割払いとリボ払いの違い

分割払いとリボ払いは混同されやすい仕組みです。どちらも、複数回に分けて支払うという点は共通しています。しかし、リボ払いは、月々の支払金額を設定してそれに応じて支払い回数が決まる仕組みであるのに対し、分割払いは、支払い回数を設定してそれに応じて月々の支払額が決まる仕組みとなります。
そして、分割払いとリボ払いは、手数料の面でも異なります。分割払いでは、利用金額と支払い回数に応じた手数料がかかりますが、リボ払いでは、月ごとのご利用残高に対して手数料がかかります。
 

2 リボ払いが自己破産のつながる理由

上記の説明を読むと、リボ払いは手持ちのお金が少なくても、月々の負担が少なくて済むため欲しい物を購入できるという、メリットの大きい制度のようにも思えます。しかし、リボ払いのデメリットを知らないまま安易にリボ払いを利用してしまうと、返済し続けてもなかなかリボの残高が払い終わらない、いわゆる「リボ地獄」に陥ってしまいかねません。
リボ払いには、次のようなリスクがあります。
 

(1) 金利が高い

リボ払いで借金が膨らんでしまう原因のひとつは、利息が高いことにあります。
リボ払いの金利は、クレジットカードごとに異なりますが、年15%ほどのものが一般的です。この利息は、借金の残高に対してかかるため、リボ払いを使えば使うほど、利息がかかり、返さなければならない金額が膨らんでいきます。
 

(2) 返済が終わらない

リボ払いは、月々の返済金額を低く設定することができるため、収入に見合わない高額な商品を購入することもできます。しかし、高額な商品をリボ払いにすると、当然、支払い終わるまでに相当長い期間がかかります。
そして、返済に長期間がかかる上に、それに加えて利息がかかるため、いつまで返しても返し終わらないという状態に陥ってしまうのです。
 

(3) 借金が膨らんでいることに気づかない

リボ払いは、毎月の返済額を少額にすることができるため、残りのリボ払いの残高がいくらなのかをあまり意識しなくなります。また、クレジットカードの支払いは基本的に口座引き落としなので、毎月どれだけの利息を支払い、元本が減ったのかを把握しなくとも支払いは進んでいきます。「支払い続けているのだからそのうち完済できるだろう」と安易に考えていると、リボ払いの残高が思わぬ額になってしまっているのです。
 

(4) 収入に釣り合わない買い物をしてしまう

リボ払いは、月々の支払金額を抑えることができるので、一括払いでは到底手が出ない商品であっても購入することが可能となります。リボ払いが習慣になってしまうと、高額な商品であってもついついリボ払いで購入すればいいと安易に考えてしまい、気づけばリボ払いの残高が支払い困難な金額にまで膨れ上がってしまうのです。
 

3 リボ払いが原因の借金は免責される?

身の丈に合わないショッピングや旅行、浪費などでの借金は免責されず、リボ払いでの借金では自己破産は難しいのではないかと気になっている方もおられるでしょう。
たしかに、破産法では、このような浪費や、ギャンブルなどが原因の借金は、免責不許可事由に該当し、原則としてその借金はなくなりません。
しかし、実務上では、浪費やギャンブルが原因の借金であっても、多くの方は免責を受けることができています。破産を申立てた方に反省の意思があり、今後借金を繰り返さず、更正することができると判断されれば、免責が認められる可能性があります。
 

4 リボ払いで苦しくなったら弁護士に相談

リボ地獄に陥らないためにも、リボ払いの特徴を踏まえ、いくら使ったのかをしっかり把握しておくようにしましょう。もし、支払いきれないほどの支払残高になってしまった場合には、早めに弁護士に相談するようにしましょう。自己破産で免責を獲得するためには、法律の専門的な知識が必要になります。どうすればいいのか不安という方は、ぜひ一度ご相談にお越しください。

このコラムの監修者

  • 橋本 俊之
  • 秋葉原よすが法律事務所

    橋本 俊之弁護士東京弁護士会

    法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。

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