このコラムの監修者

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秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
アビリオ債権回収から「お電話のお願い」「お知らせ」「債権譲渡通知書」などのハガキや書面が届いて、困っていませんか。
「昔の借金のことだろうか」「もう何年も払っていないのに、今さら何?」「連絡したほうがいいのか、無視すればいいのか」
こうした通知が突然届くと、動揺するのは当然です。
しかし、焦って業者に連絡してしまうことが、かえって状況を大きく悪化させることがあります。
アビリオ債権回収からの通知は、長期間返済していない古い借金の請求であることが多く、場合によっては消滅時効が成立していて、一切支払わずに解決できるケースがあります。
以下では、アビリオ債権回収とはどのような会社か、消滅時効とはどういう制度か、時効援用の手続きはどのように進めるのか、そして実際の解決事例について解説します。
アビリオ債権回収株式会社は、法務大臣の許可を受けたサービサー(債権回収会社)です(法務大臣許可番号 第5号)。
平成22年4月1日に、三洋信販債権回収株式会社と、プロミス(現・SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)の完全子会社であるパル債権回収株式会社が合併して誕生しました。
令和5年10月1日には、セディナ債権回収を吸収合併しています。
「アビリオ債権回収」という名前に心当たりがないという方でも、以下のような会社・ブランドであれば記憶がある、というケースは少なくないでしょう。
| 元の債権者(例) | ブランド名など |
|---|---|
| SMBCコンシューマーファイナンス | プロミス、旧三洋信販(ポケットバンク) |
| モビット | モビット |
| アットローン | アットローン |
| セディナ | セディナ、OMCカード など |
| 三井住友カード | 三井住友VISA |
| 東京東信用金庫 |
アビリオ債権回収は、こうした消費者金融やクレジット会社などから債権を譲り受けたり、回収業務の委託を受けたりして請求を行ってきます。
なお、従来、金融機関から委託を受けて債権回収を行ったり、金融機関から債権を譲り受けて回収を行ったりすることは、弁護士または弁護士法人にしかできませんでした。
現在は、サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)に基づき、法務大臣の許可を受けた株式会社も行うことができます。
アビリオ債権回収は、この許可を受けた正規の債権回収会社です。
アビリオ債権回収から請求が届いた方の多くは、「何年も前に返済が止まったきりで、その後ずっと何も連絡がなかったのに、なぜ今さら」と感じていることでしょう。
これは、金融機関やクレジット会社が、長期間回収できなかった債権をサービサーに一括して譲渡することがあるためです。
元の債権者が持っていた請求権をアビリオが買い取り、改めて請求してくるわけです。
もっとも、債権をアビリオが譲り受けたからといって、それだけで借金の性質や時効の進行が変わるわけではありません。
時効がどのように成立するのか、次章で確認していきましょう。
「長年返済していない借金が時効になるって本当?」
この疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。まずは、借金の消滅時効という制度の基本的な仕組みを確認していきましょう。
消滅時効とは、一定期間権利が行使されない場合に、その権利が消滅するという法律上の制度です。
つまり、債権者(お金を貸した側)が一定期間、訴訟の提起や支払督促の申立てといった法律上の権利行使をしていない場合、債務者(お金を借りた側)が時効を主張することで返済義務がなくなる、というものです。
なお、督促状の送付や電話による催促は、ここでいう「法律上の権利行使」にはあたりません。
そして、単なる債権譲渡、たとえばSMBCコンシューマーファイナンスが債権をアビリオに譲り渡しただけの場合には、新しい債権者であるアビリオに対しても、時効を主張することができます。
| 用語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 消滅時効 | しょうめつじこう | 権利者が権利を行使しない状態が一定期間続いた場合に、その権利が消滅すること |
| 債権者 | さいけんしゃ | 金銭を貸し付けた側(元の貸主、またはアビリオ債権回収) |
| 債務者 | さいむしゃ | 金銭を借り入れた側(あなた) |
消滅時効の制度は、「永遠に借金のプレッシャーにさらされ続ける事態を防いでくれる制度」ということになります。
アビリオ債権回収から請求される借金は、いつの時点から何年で時効になるのでしょうか。
原則として、期限の利益を喪失した時から5年、ということになります。
期限の利益喪失というのは、分割払いで良いという利益を失って、残額を一括請求される状況になることです。
実際にいつ期限の利益を喪失するかは契約内容によりますが、多くの消費者金融では、返済の遅延など所定の事由が発生した時点で期限の利益を喪失し、一括請求が可能となる旨の定めがあります。
例えば元がSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)からの借入れであれば、同社のプロミスカード会員規約によれば、当社への債務の一つでも期限に支払わなかったときは、当社からの通知・催告がなくても当然に期限の利益を失い、債務の全額を支払うとされています(本稿執筆時点のもの)。
第24条(期限の利益の喪失)
お客様に次の各号のいずれかにあたる事由が生じたとき、当社の通知催告がなくても、お客様は、本規約にもとづく一切の債務について当然に期限の利益を失い、債務の全額を支払います。
(略)
(5)本規約にもとづく債務であるかを問わず、当社に対する債務の一つでも期限に支払わなかったとき。
(略)
このように、アビリオ債権回収が請求してくるような消費者金融・クレジットカードなどの借金では、返済期日に支払えなかったことにより期限の利益を喪失し、その時点から一括請求される可能性がある、というのが通常です。
そのため、実務上は「返済すべきだった日の翌日」を時効の起算点となるケースが多いと考えてよいでしょう。
時効期間は5年となります。
2020年4月の民法改正で5年の時効期間が導入されましたが、改正前もプロミスや三洋信販などからの借金については、商事時効の適用があり、5年とされていましたので、実質的には大きな違いはありません。
先に述べたように、実質的な影響は大きくありません。
2020年4月1日に民法が改正され、時効に関するルールも一部変更されましたが、アビリオが請求してくる借金は、元の債権者が会社(法人)である場合がほとんどです。
会社からの借入れについては、改正前から商事時効の適用があり、時効期間が5年とされていましたので、実質的には大きく変わらないと考えて差し支えありません。
| 改正前の時効期間の原則 | 改正後の時効期間の原則 |
|---|---|
| 権利を行使することができる時から10年間 | ①債権者が権利を行使できることを知った時から5年間 ②権利を行使できる時から10年間(①②のうち短い方) |
アビリオ債権回収への借金が時効で消滅するためには、単に5年の期間が経過するだけでは不十分です。
以下の4つの重要な条件をすべて満たす必要があります。
ご自身の状況と照らし合わせながら確認してみましょう。
| No. | 条件 | チェック |
|---|---|---|
| 1 | 返済すべきだった日または債務承認から5年以上が経過している | □ |
| 2 | 過去10年以内にアビリオ(または元の債権者)から裁判や支払督促をされていない | □ |
| 3 | 時効期間の進行中および完成後に「債務の承認」をしていない | □ |
| 4 | アビリオ債権回収に対して「時効の援用」をする | □(これから行う予定) |
民法166条によると、債権者が権利を行使することができることを知った時から、5年の時効が進行します。
所定の返済期限がいつなのかは、資料から判明することもあります。
しかし場合によっては、全くわからないこともあるでしょう。
(例)アビリオから通知が届いた。これによるとSMBCコンシューマーファイナンスからの借金のようだが、何年前の話か分からない。
こういう場合は、便宜上の措置として、「5年以上支払っていないかどうか」という記憶をもとに、一応の推測をするしかありません。
もちろん、その記憶に基づいて時効援用をしたとしても、実際には5年経っていなかった場合には、アビリオ側からその旨反論されますし、支払義務が残っていることになります。
なお、途中で支払いの約束をするなど「債務の承認」にあたる行為(後述します)をしていれば、その承認があった時から新たに5年間のカウントが始まります。
時効期間が進行している途中で、アビリオ(または元の債権者)が裁判所に訴訟を起こしたり、支払督促の申し立てをしたりすることがあります。
一般論としては、その訴訟や支払督促が取り下げられることはまずなく、判決・支払督促の確定や和解成立によって終了するのが通常です(債務名義を取得します)。
そうなると、その確定日から10年間は、時効が完成しなくなります(民法169条)。
「裁判なんて起こされていないはず」と思っていても、実は裁判所からの郵便物が届いていた、という場合もあります。
もし可能であれば、過去の郵便物を調べてみるなどしてみましょう。
なお、後述する解決事例①のように、過去に判決を取られてしまっていても、判決確定から10年以上が経過していれば、改めて時効援用できる場合があります。
時効期間進行中に、借金の存在を認めるような行為(債務の承認)をしてしまうと、「時効の更新」が生じます。
それまでの時効期間はリセットされ、新たに時効期間がスタートしますので、そこから改めて5年(判決等がある場合は10年)が経たないと、時効になりません。
なお、5年が経過して時効が完成していたとしても、その後に「債務の承認」にあたる行為をしてしまった場合には、さらにその後で時効を主張しても、判例上、信義則を理由に認められないと判断されることがあります。
「債務の承認」にあたるかどうかは、具体的な事情次第であり、ケースバイケースです。
そのため、時効が疑われるほど古い借金については、安易に「払います」「分割でなら払える」などと伝えないことが大切になってきます。
具体的にどのような行為が「債務の承認」と評価される可能性があるのでしょうか。
例えば、次のような行為があると、アビリオ側から「債務の承認があったので時効は認められない」と主張されるリスクが高くなります。
最終的に「債務の承認」に当たるかどうか(時効の言い分が通るかどうか)は裁判所が判断することですが、そもそもアビリオにそうした主張の材料を与えないことが重要です。
もしこうした言動をしたからといって、必ずしも債務承認と評価されるとは限りません。
しかし、借金の返済義務があると認めていない人は、こうした言動をそもそもしないはずです。
そのため、こうした言動がない場合に比べれば、アビリオから「債務承認があった」(時効を認めない)と主張されるリスクは高まってしまいます。
「アビリオから5年以上支払っていない借金の請求が来た」という場合に、あわてて電話してしまうと、そうしたリスクが出てきてしまいます。
したがって、そのような場合には、すぐに弁護士に相談・依頼するほうが適切です。
上記の条件1から3までを満たしていても、自動的に借金がなくなるわけではありません。
「時効なので借金の支払義務はありません」という通知(=消滅時効による利益を受けるという意思表示)を、アビリオ債権回収に対して行う必要があります。
これを「時効の援用」といいます(民法145条)。
この通知をしない限り、法的にはまだ返済義務が残っている状態となります。
アビリオ債権回収から届く通知には、いくつかの種類があります。
なお、その通知に請求額・残高が載っている場合、元金は少額であっても、長期間の遅延損害金が加算されて、金額が大幅に膨らんでいることがあります。
どのような通知が届いたとしても、基本的な対応方針は同じです。
まずはアビリオに直接連絡するのではなく、弁護士に相談することを強くおすすめします。
アビリオに電話して事実確認をするつもりであっても、担当者と話すうちに、借金の存在や支払いについて確認させられ、支払いの約束や分割払いの提案に誘導されることが少なくありません。
その結果、「債務の承認」と評価されるような発言をしてしまい、時効で解決できたはずのケースでも時効援用が難しくなるおそれがあります。
アビリオ債権回収が元の債権者から債権を譲り受けたことを通知する書面です。
譲渡人(元の債権者)、譲受人(アビリオ)、譲渡債権の内容などが記載されています。
「お知らせ」という書類が届くケースもあります。
契約番号や請求額、元の契約先の情報などが記載されています。
「お電話のお願い」という書類が届くケースもあります。
「下記記載のご契約につき早急にご相談致したい事がございますので下記電話番号までご連絡ください」といった内容が書かれています。
書面ではなくSMS(ショートメッセージ)で連絡が来るケースもあります。
「ご連絡したいことがございます」などと書かれたSMSが届き、記載された電話番号に折り返すよう促される内容です。
(3)の「お電話のお願い」と目的・内容は同じで、書面かSMSかという媒体の違いです。
「減額和解提案書」という書類が届くケースもあります。
契約番号や請求額、元の契約先の情報のほか、減額した和解案が記載されています。
一見、お得な提案のように見えますが、これに応じて連絡・返信してしまうと「債務の承認」となるリスクがありますので、まず弁護士に相談してください。
当事務所(秋葉原よすが法律事務所)がこれまでにアビリオ債権回収に関する時効援用のご依頼を受けた事例をご紹介します。
ご相談者のもとに、アビリオ債権回収から督促が届いていました。
10年ほど前に訴えられたのですが、そのまま放置して裁判に対応しなかったため、判決を取られてしまっていました。
督促状には「債務総額は約120万円だが、一括で支払うなら30万円でよい」といった減額提案も書かれていました。
ご相談者としては「もう時効ではないか」という思いもあり、当事務所に依頼されました。
当事務所で確認したところ、判決確定から10年以上が経過していました。
時効援用ができそうな状況でしたので、当事務所のほうでアビリオ債権回収に対して手続きを進めていきました。
すると後日、時効を認める旨の回答があり、判決で命じられた約120万円の債務を支払う必要はなくなりました。
ポイント: 「判決を取られてしまったからもう終わり」ではありません。判決確定から10年以上経過していれば、改めて時効援用できる可能性があります。
関連記事 【アビリオ債権回収】裁判放置で判決を取られたが、時効援用でゼロに
ご相談者のもとに、アビリオ債権回収から書類が届きました。
「お知らせ」と書かれており、借りた元金は10万円ほどでしたが、請求額は50万円以上になっていました。
ご相談者の記憶では、10年以上ずっと支払っていないということでした。
当事務所で調査したところ、支払督促を平成21年に取られていましたが、その後も10年以上支払っていなかったため、時効援用の手続きを取りました。
後日、アビリオ債権回収からは消滅時効を認めるという回答があり、50万円以上の債務はゼロになりました。
ポイント: 支払督促確定後10年以上経過している場合も、改めて時効援用できる可能性があります。
関連記事 【アビリオ債権回収】50万円以上を請求されたが、時効でゼロになった事例
Kさん(60代男性)のもとに、アビリオ債権回収から「お電話のお願い」と書かれた書類が届きました。
依頼を受けた当事務所が調査したところ、複数の債権があり、その総額は1,735万円にのぼっていました。
長期間返済していない状況が確認できたため、時効援用の手続きを進めました。その結果、1,735万円の債務はゼロになりました。
ポイント: 「お電話のお願い」だけでは金額が分からないことも多いですが、その背後に、これだけの金額が隠れているケースもあります。書類を受け取った時点で、弁護士への早期相談が重要です。
Wさん(30代女性)のもとに、アビリオ債権回収から「お電話のお願い」と書かれた書類が届きました。
当事務所で調査したところ、請求総額は37万円でしたが、最後に返済してから5年以上が経過していることを確認し、時効援用の手続きを進めました。
アビリオ債権回収から消滅時効を認める回答があり、37万円の債務はゼロになりました。
ポイント: 仮に時効になっていなかった場合でも、弁護士に依頼しておけば、37万円を分割払する方向で交渉を試みることも可能になってきます(任意整理)。
Iさん(40代男性)のもとに、アビリオ債権回収から「ご連絡したいことがございます」という内容のSMSが届きました。知らない番号からのSMSで不審に思いつつも、心当たりがある気もして不安になり、当事務所にご相談いただきました。
当事務所で調査したところ、アビリオ債権回収による請求で、総額は24万円でした。最後の返済から5年以上が経過していることが確認できたため、時効援用の手続きを行いました。その結果、24万円の債務はゼロになりました。
ポイント: SMSで届く請求は近年増えています。今回はアビリオからでしたが、弁護士法人から届くこともあります。折り返しの電話をかけてしまうと、支払いについての話し合いに引き込まれるリスクがあります。
Hさん(30代女性)のもとに、アビリオ債権回収から「債権譲渡通知書」が届きました。「元の貸主から債権がアビリオに譲渡された」という内容に戸惑い、当事務所にご相談いただきました。
当事務所で時効援用の手続きを進めたところ、アビリオ債権回収が消滅時効を認め、77万円の債務はゼロになりました。
ポイント: 債権が譲渡されたとしても、譲渡日から時効期間を数え直すわけではありません。期限の利益喪失から5年以上経過していれば、新しい債権者(アビリオ)に対しても時効援用できます。
Kさん(30代男性)のもとに、アビリオ債権回収から「お知らせ」と題された書面が届きました。「昔の借金のことだと思うが、こんな金額になっているとは」と驚かれていました。
請求総額は211万円でしたが、最後の返済から5年以上が経過していたことから時効援用の手続きを行いました。その結果、アビリオ債権回収から消滅時効を認める回答があり、211万円の債務はゼロになりました。
ポイント: 元の借金の元金は数十万円程度であっても、長期間の遅延損害金が加算されて多額になっていることも珍しくありません。
消滅時効の条件を満たしている可能性が出てきたら、次はいよいよ「時効の援用」の手続きです。
この手続きは、ご自身で行うことも一応可能です。
しかし、内容を間違える可能性があったり、もし時効にならなかった場合の債務整理(分割払いの交渉など)を検討する必要があったりしますので、弁護士に依頼して行うことをおすすめします。
自分で時効援用手続きを行う場合、おおまかな流れは以下の4ステップになります。
①ステップ1:取引履歴の取り寄せと最終返済日の確認(省略可能なこともある)
アビリオ債権回収に連絡を取り、取引履歴を開示してもらうことによって、債務状況が確認できます。
ただし、この段階でアビリオと直接やり取りすることで、前述した「債務の承認」をさせられるリスクがある点には十分注意が必要です。
②ステップ2:時効成立の条件を満たしているか再確認
取引履歴やご自身の記憶、過去の書類などをもとに、前述した時効が成立する条件を満たしているか、再度確認します。
所定の返済期限から5年以上経過しているか、途中で裁判や支払督促がなかったか、債務の承認にあたる行為がなかったか、が重要です。
③ステップ3:時効援用通知書の作成と内容証明郵便発送
アビリオ債権回収に送付する「時効援用通知書」を作成します。この通知書には、おおむね以下の情報を記載します。
④ステップ4:アビリオへの送付と控えの保管
作成した通知書は、郵便局で「内容証明郵便」という特殊な方法で送付します。
内容証明郵便は、「いつ、どのような内容の文書を、誰が誰あてに差し出したか」を郵便局が証明してくれる制度です。
「配達証明」を付けておけば、配達日が記載されたハガキが後で届きます(詳細については郵便局にご確認ください)。
時効援用手続きは自分でも行えますが、文書作成や内容証明差し出しなどは慣れていないと難しいですし、「やり方を調べているうちに、手つかずのまま放置してしまった」ということにもなりかねません。
そのため、弁護士に依頼するほうが確実で安心です。
| 内容 | 詳細 |
|---|---|
| メリット | 法的に不備のない書類作成・手続き進行が期待できる 弁護士が直接やり取りするため精神的負担が少ない 慣れているので自分でやるより早く進む 時効不成立の反論があっても専門的視点から対応できる |
| デメリット | 依頼費用が発生する |
| 手続き方法 | 費用の内訳例 | 費用相場 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 自分で実施 | 内容証明郵便の費用 | 約2,000円程度 | |
| 弁護士に依頼 | 時効援用代理費用、任意整理費用(着手金、報酬金など) | 数万円+報酬金程度 | 依頼内容によります(文書作成のみ限定か、時効失敗時の分割交渉を含むか、裁判対応が必要かなど) |
時効援用通知書をアビリオ債権回収に送付した後、大きく分けて成功した場合と、残念ながら失敗してしまった場合に分かれます。
時効援用が成功した場合、以後アビリオ債権回収からの請求は止まります。
一方で、時効の条件を満たしていなかったなどの理由で、時効援用に失敗してしまうケースもあります。その場合に考えられるリスクは以下の通りです。
時効援用が失敗してしまった場合は、放置せずに弁護士に相談し、債務整理(任意整理、自己破産、個人再生など)を検討することが重要です。そのまま放置しても解決に繋がりませんし、ケースにもよりますが、遅延損害金を加算すると相当多額に上る可能性があるため、法的整理(自己破産、個人再生)のほうが妥当なこともあります。
時効の進行中に特定の事柄が発生すると、それまでに経過した時効期間がなかったことになり、新たにゼロから時効期間がスタートします。これを「時効の更新」といいます(2020年の民法改正前は「時効の中断」と呼ばれていました)。
| 時効の更新事由 | 具体例 |
|---|---|
| 確定判決等による権利確定 | 訴訟や支払督促を申し立て、判決や支払督促が確定した |
| 強制執行等 | 判決などに基づき、給与や預金などの差し押さえを行った |
| 債務の承認 | 借金の一部返済、支払いの意思表示、和解契約の締結など |
※上記はアビリオに関するものだけでなく、元の債権者(SMBCコンシューマーファイナンス等)に関するものも含みます。
4章でも触れましたが、アビリオ債権回収から通知が届いた場合、通知に記載の連絡先に電話したり、安易に支払いの約束をしたりしないよう気をつけましょう。
時効が成立している可能性がありそうなら、まず弁護士に相談しましょう。
もしアビリオからではなく、裁判所から「訴状」や「支払督促」といった書類が届いた場合は、絶対に無視してはいけません。
これは法的手続きが開始されたことを表しており、時効の成立・不成立にも影響してきます。
これらの書類が届いたら、速やかに弁護士に相談すべきです。
支払督促への対応は急を要しますし、特に訴状を放置して判決が確定してしまうと、訴状が届いた時点なら時効を援用できたはずの借金であっても支払わなければならなくなりますので、注意が必要です(さらに、判決確定から10年経たないと時効にはなりません)。
Q. 長年連絡が無かった借金について、アビリオから突然通知が来た。時効は自動で成立するの?
A. いいえ、時効は自動的には成立しません。たとえ時効期間(原則5年)が経過していても、あなたからアビリオ債権回収に対して「時効なので支払いません(時効を援用します)」という意思表示をしなければ、法的には返済義務が残ったままです。きちんと時効援用の手続きを進めるべきでしょう。
Q. アビリオから通知が届いたが、心当たりがない。詐欺ではないか?
A. プロミス・三洋信販・モビットなどからの借金が、アビリオに譲渡されるというケースは少なくありません。心当たりがない場合でも、昔の借金である可能性があります。一方で、アビリオを名乗る詐欺という可能性も完全には否定できません。いずれにせよ、アビリオに直接連絡するのではなく、まず弁護士に通知を見せてご相談ください。
Q. 裁判所から書類が届いたが、もう時効援用は無理か?
A. 必ずしもそうとは限りません。訴状や支払督促が届いた場合でも、適切に対応すれば時効援用で解決できるケースがあります。ただし時間的な制約がありますので、できるだけ早く弁護士に相談してください。また、過去に判決が出た案件でも、判決確定から10年以上経過していれば改めて時効援用できる場合があります。
Q. 別の会社からの借金が、アビリオへ債権譲渡された場合、時効期間はリセットされる?
A. いいえ、リセットされません。債権が譲渡されても、時効期間は元の契約の期限の利益喪失時から進行します。アビリオに債権が譲渡されたからといって、そこから起算する必要はありません。
Q. アビリオに少しでも支払ったら、時効期間はリセットされる?
A. 争う余地がないわけではありませんが、払っていない場合よりは不利に働く可能性があります。「債務の承認にあたる」と主張されるリスクを減らすためには、支払わないことが重要です。時効が疑われるほどの昔の借金については、たとえ少額であっても、安易に応じないよう注意が必要です。
アビリオ債権回収への時効援用は、ご自身で行うことも不可能ではありません。
しかし、時効援用通知書の作成・送付やアビリオとのやり取りなど、専門的な知識と慎重な対応が求められます。
手続きを誤ると、時効の利益を得られないばかりか、債務承認をしてしまうリスクもあります。
不安がある場合は、弁護士に依頼することを強くおすすめします。
このコラムでは、アビリオ債権回収への時効援用について、条件・手続き・注意点を詳しく解説しました。重要なポイントをまとめると以下の通りです。
アビリオ債権回収から通知が届いてお困りの方は、当事務所(秋葉原よすが法律事務所)にご相談ください。相談は無料で承っています。まず現状をご確認いただくだけでも、不安が和らぐことと思います。
このコラムの監修者

秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
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