このコラムの監修者
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秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
借金には、完済するまで利息がつきます。
任意整理をすると、完済するまでの利息をカットすることができます。元本に利息をつけることなく、単純に元本を分割して支払えばよくなる、というわけです。任意整理では、完済までに掛かる利息=将来利息をカットすることができるのです。
ところで、将来利息とは違うものとして、遅延利息というものもあります。
以下では、任意整理でカットできる利息について見てみましょう。
消費者金融などの業者から借金をすると、借りた元本に対して利息が付きます。
たとえば借金の残高が40万円だとして、2万円を返済しても、元本が38万円になるわけではありません。2万円の一部は利息に充てられてしまうからです。
この利息がつくのはいつまでかといえば、完済するまでの将来にわたって、ということになります(当然ですが)。この利息のことを将来利息と呼んでいます。
将来利息は、本来であれば、利息がつくと分かったうえで借り入れをしたのですから、契約通りに発生することになります。
(備考)契約した利率が利息制限法違反で無効になるような場合もあります。その場合、支払いすぎた利息分だけ借金が減額されたり、過払金を回収できたりすることがあります。
任意整理を行う場合には、弁護士会の基準(東京三弁護士会による三会統一基準)に従って、将来利息はカットする方向で、業者と交渉していきます。そして業者のほうも、この方向性を受け入れることが多いです。
将来利息をカットすれば、「本来なら支払うべき利息を支払わなくて良くなる」ということになります。
その分借金を圧縮することができますし、返済の負担が軽くなり、完済に目処が立つことになります。
遅延利息というものがあります。これは、返済が遅れた期間の遅延損害金のことです。
たとえば、2019年1月31日が支払期限だったのに支払いができず、その後弁護士に任意整理を依頼して、2019年7月31日に任意整理がまとまったとします。
この場合、2019年2月1日以降は支払いが遅れてしまっているので遅延利息(遅延損害金)が発生することになります。
しかし、弁護士が任意整理を行う場合には、先に述べた三会統一基準に従って、2月1日以降の遅延利息(遅延損害金)は考慮せずにカットして、業者と交渉することになります。
もっとも、あまりにも遅延日数が多い場合などは、業者が遅延利息(遅延損害金)のカットに応じてこないこともあります(ある程度まとまった金額を一括で支払うのならまた別かもしれませんが)
将来利息は、支払いに遅れていなくても完済までは発生する利息です。
遅延利息は遅延損害金といい、支払いが遅れた期間について発生する損害金です。
任意整理を弁護士が行う場合、原則として、将来利息も遅延利息もカットする方向で業者と交渉をすることになります。
ただし場合によっては業者がこれらのカットに応じてこない場合があります。かなりの長期間にわたって滞納していた場合や、債務名義(判決など)を取られている場合がその典型です。
任意整理は、裁判所を通さずに業者と自由な立場で交渉するものです。そのため、業者がどうしても交渉に応じようとしない場合には、利息カットで任意整理をまとめることはできなくなってしまいます。そのような可能性がありうることについては、注意が必要です。
任意整理で将来利息や遅延利息をカットできるのかどうか、あなたの場合の見通しなど詳細については、弁護士にご相談されることをお勧めします。
このコラムの監修者
秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
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