このコラムの監修者
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秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
クレジットカードは、ショッピングで使ったりお金を借りたりできて便利なものです。
「任意整理をしたら、クレジットカードはどうなるの?」
「任意整理しても、クレジットカードを使い続けることはできるの?」
借金の任意整理を考えている方から、そういったご質問を受けることがしばしばあります。
以下、任意整理をしたらクレジットカードはどうなるのかを解説していきます。
任意整理は、一言で言うと、借金を見直して無理なく返済していく手続きになります。具体的には、借金の残高を、おおむね36分割(最長60回程度)で支払っていくことになります。
任意整理をすると、本当なら完済まで掛かってくる利息をカットすることができます。また、もし過去に支払いすぎた利息があれば、借金の残高を減らしたり、借金をゼロにしたうえで過払金を取り戻したりすることもできます。
(備考)業者や取引状況等によっては将来利息をカットできない場合もあります(例外的)
クレジットカードの残高も、任意整理をすることができます。
もしクレジットカードの残高が、キャッシングだけではなくショッピングも残っている場合には、「買ったがまだ支払い終わっていない」ものを引き上げられてしまう可能性はあります。もっとも、本当に引き上げられてしまうかどうかは、買ったものがどれだけ大きな価値があるのか等にもよります。
任意整理をA社(クレジットカード会社)に対して行ったとします。
A社は、クレジットカードの残高を確定させるためもあって、クレジットカードを使えないようにします。
したがって、A社に対して任意整理をすると、A社のクレジットカードは使えなくなります。A社のクレジットカードについているETCカードや、家族カードも使えなくなります。
任意整理をしない業者はどうでしょうか。
「A社には任意整理をするが、B社は任意整理しない」
この場合、手元にあるB社のクレジットカードを使い続けることができるのでしょうか?
当面は、B社のクレジットカードを使えるかもしれません。
A社についての任意整理の依頼を受けた弁護士は、依頼を受けたという連絡(受任通知)は、B社には送りません。
そのためB社はクレジットカードを止めずに、そのまま使える状態が続くこともありえます。
もっともその場合でも、クレジットカードの更新時期などには信用情報をチェックされることになります。
A社に対する任意整理を行ったことで、事故情報が載っているはずです(いわゆるブラックリストに載っている)。
その結果、B社から新たなカードを発行してもらえず使えなくなることが予想されます。
「B社には任意整理しなかったから、B社のクレジットカードはずっと使い続けられるだろう」
このように思ってしまうかもしれませんが、残念ながらそういうわけではありません。
「遅かれ早かれ、他社(B社)のクレジットカードも使えなくなる」
そのように考えておくべきです。
任意整理をA社に対して行うと、その情報が信用情報機関に登録されます(いわゆるブラックリストに載ります)。その後、任意整理で完済してから5年程度経てば、ブラックリストは消えると言われています。そのため、任意整理で完済後5年ほど経過してから申し込めばクレジットカードを作ることができる可能性があります。
(備考2)どれくらいで消えるのかについて、正確なところは、信用情報機関=CIC、JICC、KSCのほうに直接お問合せください。
ブラックリストが消えていない期間中に、たとえばC社に対して新しくクレジットカードの申し込みをしたとします。
C社はあなたの信用情報をチェックして、事故情報が載っていることを知ることになりますので、クレジットカードの申し込みが拒絶される可能性は高いです。
任意整理でクレジットカードを使えなくなるとしたら、何か他に代わりの手段はあるのでしょうか?
たとえば次のような手段が考えられます。
任意整理は、借金を見直して無理なく返済していく手続きです。クレジットカード(キャッシング、ショッピング)の借金も、任意整理することができます。
任意整理した業者のクレジットカードは使えなくなります。
任意整理しなかった業者のクレジットカードは、当面は従来のまま使えるかもしれませんが、いずれ使えなくなると思っておきましょう。有効期限までは確実に使い続けられるという保証もありません。
そもそもクレジットカードを使い続けて苦しい状況に陥ったのですから、クレジットカードが使えなくなると困るからといって任意整理せずにいると、状況が悪化してしまう可能性もあります。
まずは、家計を把握するため、何の支払いにクレジットカードを使っているのか、違う支払方法はないのかどうかを確認した方が良いでしょう。そして、早めに弁護士に相談することをお勧めします。
このコラムの監修者
秋葉原よすが法律事務所
橋本 俊之弁護士東京弁護士会
法学部卒業後は一般企業で経理や人事の仕事をしていたが、顔の見えるお客様相手の仕事をしたい,独立して自分で経営をしたいという思いから弁護士の道を目指すことになった。不倫慰謝料問題と借金問題に特に注力しており,いずれも多数の解決実績がある。誰にでも分かるように状況をシンプルに整理してなるべく簡単な言葉で説明することを心がけている。
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